大学院教育発達科学研究科・教育学部
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名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教育学部 : 教員紹介 : 教育科学専攻 : 相関教育科学講座 :
人間形成学 授業について 2021年度
人間形成学 授業について 2021年度
《人間形成学講義》
人間形成をめぐる哲学的・思想的諸課題についての関心を高め、教育哲学や教育思想史領域の基本的知識を習得することを目的としています。教育の行為や活動の基本原理を理解しながら、教育という事象をよりよく説明し再解釈するための理念、歴史、思想に迫り、私たちの人間形成をめぐる今日的課題や問題について探究しています。
・人間形成学講義Ⅱ(2021年度 教育学部)
本年度の授業では、教育思想の古典としても知られるジョン・デューイの『民主主義と教育』を取り上げながら、現代の教育課題を様々な視点から検討し、「学校の学びは社会を変える力となりうるのか?」という問いについて考えていきます。
第1回 イントロダクション──John Dewey, Democracy and Educationへの誘い
第2回 個人の生命と社会の生活──「胎芽的社会」としての学校
第3回 指導と成長──固定的限界、可塑性、発達
第4回 準備や開発としての教育はなぜ問題なのか?
第5回 知識と表象──民主的な教育のパラドクス
第6回 成長としての教育の目的──終わりなき成長と教育の悲劇
第7回 思考の方法と興味・関心──「社会的関連」を見いだしつなぐこと
第8回 教材と活動──社会的交わりのなかに埋め込まれた教育の題材
第9回 カリキュラム──常識と科学をつなぐための教育とは?
第10回 教育的価値──知識や学科に価値の序列は存在するか?
第11回 反二元論のプラグマティズム──労働/余暇の二元論を超えて
第12回 道徳と知性──個人と世界、内的なものと外的なもの、認識と行為
第13回 連続性と相互作用──教育的経験の2つの原理
第14回 教育者の判断と責任──教育の組織化と教師教育の課題
第15回 まとめと課題──学校の学びは社会を変える力となりうるか?
《人間形成学研究》
人間形成をめぐる哲学的・思想的諸課題についての関心を高め、教育哲学や教育思想史に関する文献の精読およびそれに基づく議論を通していっそう高度な専門的知識を習得することを目的としています。教育の行為や活動の基本原理を読み解きながら、教育という事象をよりよく説明し理解するための理念、歴史、思想に深く迫り、私たちの人間形成をめぐる今日的課題や問題についてより専門的に探究しています。
・人間形成学研究Ⅱ(2021年度 大学院教育発達科学研究科)
本年度は、新自由主義のもとにある英国教育改革・政策の現状について批判的に検討した英国の教育学者クリスティ・クルツとヘレン・M・ガンターの研究を取り上げます。クルツの社会学的分析とガンターの政治的・歴史的分析とに学びながら、現状を打破するための手がかりがどこにあるのかということを哲学的・思想史的に探り、人間形成の空間としての学校とは何か、学校や教師をめぐる改革・政策はいかにあるべきか、ということを根本的に考えてみます。
第1回 イントロダクション──英国教育改革と新自由主義について考える
第2回~第9回 クリスティ・クルツ『学力工場の社会学』を読む
第10回~第15回 ヘレン・M・ガンター『教育のリーダーシップとハンナ・アーレント』を読む
・人間形成学研究Ⅲ(2021年度 大学院教育発達科学研究科)
本年度は、とりわけプラグマティズムの古典的テクストを精読しながら、人間と宗教、人間と自然、人間と世界、人間と科学の関わりを検討し、人間形成を再考するための視点を獲得していきます。
第1回 イントロダクション──人間形成と宗教、自然、世界、科学
第2回~第7回 人間的なものと宗教──デューイの宗教論を読みなおす
(1)宗教と宗教的なものの対立
(2)信仰とその対象
(3)人間における宗教的機能
(4)討議1──ミルトン・R・コンヴィッツの議論をもとに
(5)討議2──スティーヴン・C・ロックフェラーの議論をもとに
(6)討議3──トマス・M・アレグザンダーの議論をもとに
第8回~第15回 人間的なものとその外部──宗教、自然、世界、科学
(1)パースにおける神の実在
(2)ジェイムズにおける宗教的経験の諸相1──健全な心と病める魂
(3)ジェイムズにおける宗教的経験の諸相2──回心について
(4)ジェイムズにおける宗教的経験の諸相3──哲学、科学、宗教
(5)人間的なものを超える1──人間と動物の境界とは何か
(6)人間的なものを超える2──人間性の外部とは何か
(7)討議1──古典的プラグマティズムとその人間形成への視座
(8)討議2──まとめと課題
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