大学院教育発達科学研究科・教育学部
〒464-8601
名古屋市千種区不老町
052-789-2606(入試・学生関係)
052-789-2377(各種証明書関係)
052-789-2602(その他)
052-789-2666
名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教育学部 : 教員紹介 : 心理発達科学専攻 : スポーツ行動科学講座 :
山本 裕二
専門領域について
Q どのようなきっかけでこの学問を始めたのですか?
自らの実践(中学時代から運動ばかりしてきて、今はそれを教える仕事にある)の中で、理論があまりにも貧弱(?)で、結局は試行錯誤しかなかった。でも、もう少しはましな理論があってもという理由です。
現在の研究について
Q 現在の主要な研究の内容を教えてください
運動制御や学習に関する非線形ダイナミクスからのアプローチです。部分の総和が全体ではなく、全体は部分の総和以上であるという信念にしたがって、どうやれば、複雑に見える運動を制御し、またそれが獲得されるのかとういうことを中心にしています。ただ、これを考えていく中で、「意味」の問題は避けて通れず、「意味を生成する動き」について今後考えていきたいとおもっています。
Q 今までの研究で一番心に残っている出来事、ハプニングを教えてください
ある研究会で、テニスの学習過程の動きの変化について報告したら、そこで非線形物理の先生と出会い、私が「勝手に上手くなる部分がある」と言うことと、それには「基本パターンがある」と言うことに賛意を寄せられ、それ以降一緒に仕事をするようになったこと。それと今年ノルウェーを訪れたときに、偉大な先人と思っていた先生と会うことができ、しかも70歳を越えるその先生にスカッシュを教えてもらい、さらにへとへとにさせられ負けたこと。そして,ようやく一緒に研究をという矢先に,突然亡くなられたこと。
講義について
Q 授業のねらい、背景を教えてください
たかが運動、されど運動で、人間の情報処理システムの最終出力である運動にはまだまだ分からないことの方が多い。ただそれだけに様々な観点から運動を理解することは、人間を理解する上での一つの鍵になると思われる。何か考えるときでも、いつでも必ず人間は動いています。それはなぜでしょう。どうして、私達は、歩きながらでも缶ジュースを飲めるのでしょう。でもどうして、携帯電話をかけながら自動車を運転すると危険なのでしょう。これら全てが運動に関係する疑問です。
学生へのメッセージ
Q 求められる学生像を教えてください、またその他なんでも結構です。
視野や視点を拡げるために、無駄だと思うことにも一度はのめり込むように挑戦すること。大きなゆらぎが可能性を拓く。無意味だと思っていた要素が、あるとき新たな意味を生み出すことがあると。人間の動きや心の多様さや複雑さ、あるいはその不思議さに興味を持つ人は一緒に研究しましょう。
|