Nagoya University
Graduate School of Education and Human Development Student Affairs
Furo-cho, Chikusa-ku
Nagoya, Japan 464-8601
Graduate School of Education and Human Development School of Education Nagoya University : Faculty : Department of Psychology and Human Development Sciences : Human Development and Clinical Psychology :
HIRAISHI Kenji
専門領域について
Q どのようなきっかけでこの学問を始めたのですか?
詳しいことはお話しできませんが、高校生のときに様々な問題に直面し、自分自身のことを深く考えるようになったのがきっかけだと思います。また、その頃、倫理・社会や保健の授業でも哲学や宗教、心の発達やメンタルヘルスの問題などを学習する機会が増え、心理学や精神医学に魅せられるようになっていきました。 まあ、今思えば、色々な体験や人や書物との出会いなどが重なったのだと思います。
現在の研究について
Q 現在の主要な研究の内容を教えてください
現在、最も関心があるのが青年期の親子関係の問題です。具体的には親子間での言語的コミュニケーションのプロセスを観察してどのような相互作用が展開しそれらの対話のあり方は青年にどのような心理的影響を及ぼしていると考えられるのか、というテーマに取り組んでいます。また、言語的行動だけではなく、青年自身が認知している関係のあり方についても調査しています。親子関係の問題は非常に根が深いものであるし、青年の人格形成や社会性の発達においても大きな影響力を持つものだと思います。このテーマは随分研究されていると思われるかもしれませんが、まだまだ解明されていない点も多いですし、何より、現実の社会の中では親子関係の問題を抱えている人が多いわけですから、まだまだ心理学者がやるべき課題はたくさんあるのではないかと思います。
Q 今までの研究で一番心に残っている出来事、ハプニングを教えてください
ハプニングというのはあまり記憶にないですが、一番心に残っているのは、テープレコーダーやビデオカメラなどを担いで、大学生の家庭を訪問して回り、観察実験を行ったことです。色々な家庭がありますし、親子間の相互作用を自分の目で観察するというのはとても興味深いものがありました。東は豊橋から西は伊勢あたりまで一軒一軒訪問したのは少し骨が折れましたが、家庭っていいもんだなとしみじみと感じました。(まあ、健康な家族を対象にしていたためですが。)
講義について
Q 授業のねらい、背景を教えてください
「生涯発達心理学講義1について」
生涯発達となっていますが、実際にはほぼ青年期に限定して講義内容を考えています。青年心理学は発達心理学の一領域ですが、青年を全人格的に理解し、また、青年を全生活空間のなかで位置づけるという立場をとることが多いです。
また、研究の方法論も質問紙法、観察法、面接法、日記分析、伝記研究など非常に多様な方法でアプローチする分野です。この授業では(まだまだ未完成ですが)青年心理学の魅力を伝えられるような授業にしたいと思いますし、この授業を通して青年期にある学生が自己理解を深め、自らのアイデンティティ形成に取り組むための何らかの刺激を得ることができればと考えています。
学生へのメッセージ
Q 求められる学生像を教えてください、またその他なんでも結構で す。
私は意欲のある学生が好きです。心理学が面白くて仕方がない、というような人が好きですね。それから、授業では教室の前の方に座って食い入るように授業を聴いてくれる人、そして、時々うんうんと頷いてくれる人が好きです。まったく個人的な私の求めている学生像ですが・・・。
あと、逆に嫌いなのは堂々と遅刻して来て、教室に既に来ている友人に手を振る人、教室の後ろに座り私語の多い人です。
指導生・受講生からひとこと
「平石先生は、昨年まで三重大におられ、今年出身大学である名大に赴任していらっしゃいました。青年期研究を熱心に進めておられ、先生自身も心身ともに青年のような若さをもっておられます。討論中心の講義の中では研究的視点だけでなく,臨床的視点からも考察するため「研究も臨床もやりた〜い!」という人にはもってこいと言えるでしょう。また,講義中には例としてお子さんや奥様の話題がちらちらと出現し,子煩悩なお父さんとしての一面も垣間見れますよ。」
生涯発達心理学講義
論文・書籍などを豊富に紹介してくれるなど、学生が勉強しやすいような配慮があって、とてもおすすめです。
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