Nagoya University
Graduate School of Education and Human Development Student Affairs
Furo-cho, Chikusa-ku
Nagoya, Japan 464-8601
Graduate School of Education and Human Development School of Education Nagoya University : Faculty : Department of Educational Sciences : Foundations of Education and Human Development :
ITOH Akihiro
専門領域について
Q どのようなきっかけでこの学問を始めたのですか?
一冊の書物がきっかけでした。カラベル、ハルゼー編『教育と社会変動』(上・下、東大出版会)という本で、学部の2年生の終わり頃に読んだのですが、教育についてこんなアプローチの仕方があるのだと知って、目から鱗が落ちる思いをしたことを今でも鮮明に記憶しています。
現在の研究について
Q 現在の主要な研究の内容を教えてください
教育社会学は「何でもアリ」の学問ですが、そのなかで私は高等教育の問題を研究しています。
「(1)近代日本高等教育の歴史社会学的研究」については、戦間期から戦後期にかけての高等教育の量的拡大プロセスの特徴とそのインパクトについて調べています。簡単にいえば、日本の大学大衆化とは何だったのか、という問題をあつかっています。
「(2)現代日本の高等教育政策研究」については、いま大きく動いている高等教育政策をいろいろな観点から分析し、今後の展望を得ようと試みています。たとえば最近では、高等教育政策形成における政府審議会の役割、および大学評価についての論文をまとめたところです。
Q 今までの研究で一番心に残っている出来事、ハプニングを教えてください
これまでの研究活動で一番印象が強く残っているのは修士論文の執筆でしょうか。まとまった長さの学術論文を書くのは初めてで、自分なりにかなり苦労はしたが出来が悪く、提出してからしばらく嫌悪感にさいなまれたことを思い出します。ワープロがまだ普及していないころで、手書きで清書する際に、腱鞘炎になって苦しんだことも、いまでは良い(?)思い出です。
学生へのメッセージ
Q 求める学生像を教えてください、またその他なんでも結構です。
ある方が教育社会学は「雑学」だとおっしゃってましたが、私もその通りだと思います。およそ教育にかかわることなら、テーマは何でも結構。そして社会学のみならず、経済学・人類学・政治学・歴史学・・・・使える道具はなんでもつかう無節操さ。そんな「雑種的パワー」(?)に魅力を感じる人、枠にはめられるのが嫌いな人にはおすすめの学問です。
指導生からひとこと
高度専門職業人コースのクラス「高等教育マネジメント講義」をご担当いただいています。20代から60代の社会人学生の中で、先生は一番物静かな存在です。不躾な質問や、的外れな質問…という学生からの攻撃(口撃)にも、右手を顎に当てながら丁寧に対処してくれます。社会人クラスという特性からか、アカデミックな内容からどんどん外れて現実社会への意見(愚痴かな?)が飛び交うことも。そんな時も、それとなく軌道修正され、講義は進行していきます。
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