戻る
学部 心理社会行動コース 選必Ⅱ2単位 秋学期月4
担当教員 光永
科目名 EDUPS3411J 心理計量学講義Ⅰ
対象学年 2年 以上 他学部受講
時間割コード 0214121
概要/Outline 多数の変数の関係性を明らかにするための統計的手法として「多変量解析」がある.実証的科学としての心理学研究を行う上で,このような分析手法を理解することは,自ら立てた心理学上の諸問題に解を与えるための一助となる.本講義では分析の理論的な背景を説明するとともに,実際に統計ソフトを用いて分析する経験を通じて,多変量解析の手法を理解することを目的とする.
Multivariate analysis is a statistical method to describe relationship among various variables. Understanding the applications of multivariate analysis gives us another way to solve various types of psychological problems we set. This lecture illustrates not only the outline of multivariate analysis but also the way to use statistical analysis software, and leads the goal that multivariate analysis is utilized for psychological research.
到達目標/Objectives ・多変量解析の基礎について理解するとともに,実際のデータに対して適切な分析手法を適用し,結果を適切に理解することができる.
・分析ソフトを用いて,多変量データを実際に分析することができる.
授業の内容/Contents 「教科書」に記したテキストの,第17章から22章までの内容を解説する.あわせて,これらの分析手法を用いた学術論文を紹介し,内容の解説を行う.また,統計ソフト「R」の操作実習を通じて,多変量解析の方法を学ぶ.
・重回帰分析
・構造方程式モデル(SEM)
・構造方程式モデルの評価
・因子分析
・構造方程式モデルの拡張
教科書/Textbook 石井秀宗(2014). . 人間科学のための統計分析― こころに関心があるすべての人のために―  医歯薬出版 (ISBN: 978-4-263-73161-1)
参考書・参考資料/References 足立浩平(2006).多変量データ解析法 -心理・教育・社会系のための入門 ナカニシヤ出版
南風原朝和(2002).心理統計学の基礎 -統合的理解のために 有斐閣アルマ
南風原朝和(2014).続・心理統計学の基礎 -統合的理解を広げ深める 有斐閣アルマ
成績評価方法/Evaluation ・授業に先立ち,論文を読んできてもらうことがある.その論文に対するコメントを授業前に提出してもらう.論文は前の回の授業で配布する.
・毎回の授業の終わりに,課題を出す.課題に対する小レポートを,次の授業時に提出してもらう.
・実際のデータに対し,多変量解析を用いて分析し,結果をまとめたレポートを期末に提出してもらう.
・成績は,これら3つの提出物によって総合的に評価する.
・小レポートの提出回数が2回以下の者は,欠席者として扱う.履修取り下げ用紙は用いない.
履修条件/Conditions 「心理・教育の統計学」及び「心理・教育のデータ解析」の内容を学んでいることを前提とする.
その他の注意/Remarks ・「R」を用いた課題を出すので,ソフトウェアをインストールする権限があるパソコンを各自で用意してください.
・講義を聞いて理解しようとするだけではなく,「R」の操作を通じた演習でデータ分析に多く触れることが,多変量解析をマスターするための効率的な方法です.さらに,分析手法の理解のためには,実際に分析を行っている論文に触れることが役に立ちます.したがって出席はもちろんのこと,データ解析の演習を通じた小レポートや論文に対するコメントを重視します.