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学部 心理社会行動コース 必修2単位 秋学期火3,4
担当教員 光永
科目名 EDUPS3402J 心理行動科学実験演習2[調査・データ解析法]
対象学年 2年 他学部受講 不可
時間割コード 0222321
概要/Outline 小グループによる共同研究の形式で、調査研究の立案、計画、実施、分析、発表を半期で行います。各グループには、大学院生のTA (ティーチング・アシスタント) がつき、グループの研究活動の方向性について指導を行います。毎回の授業では、研究の進捗についてグループで発表し、質疑応答も行います。最終回のグループ発表の後、個人レポートを提出してもらいます。
到達目標/Objectives ・心理学的研究を実施する際の手順や心構えについて学ぶ。
・質問紙を用いた調査研究の基本的な手続きについて学ぶ。
・データ解析の基礎について学ぶ。
・プレゼンテーション能力の向上を目指す。
・レポートの作成、表現力の向上を目指す。
授業の内容/Contents 授業は隔週で開講されます。毎回の授業は、前半が講義形式、後半がグループ発表の形式をとります。最終回は研究内容のプレゼンテーションを行うグループ発表です。
1 授業ガイダンス及びグループの割り振り
 ・科学的研究としての心理学研究とは
 ・研究のプロセス
 ・調査法の特徴(他の研究手法との比較)
 課題:先行研究の収集
2 調査実施のための知識(1)素朴な疑問をリサーチ・クエスチョンに
 ・相関関係と因果関係
 ・心理変数の測定とは
 ・質問紙を用いた測定
 課題:リサーチ・クエスチョンの精緻化
3 調査実施のための知識(2)どのように「心を測る」か
 ・母集団と標本
 ・質問紙の構成
 ・研究倫理と質問紙調査の倫理的配慮
 課題:問題と目的の吟味、質問紙の作成
4 調査実施のための知識(3)心を測る「ものさし」をつくる
 ・尺度水準
 ・分析計画
 課題:質問紙の改訂、分析手法の決定
5 調査実施のための知識(4)「ものさし」を精緻化させ、その限界を知る
 ・調査実施の心構え
 ・分析の手順
 課題:質問紙の完成、データ入力の準備
6 データ分析実習
 ・分析方法の復習
 ・Rによるデータ分析実習
 課題:調査の実施、データ分析
7 成果報告
 ・グループごとの研究発表
最後に「個人レポート」を提出してもらいます。

教科書/Textbook 必要な資料は、授業中に配布します。
参考書・参考資料/References 安藤清志・沼崎誠・村田光二(編著) (2009). 新版 社会心理学研究入門 東京大学出版会
南風原朝和・市川伸一・下山晴彦(編著) (2001). 心理学研究法入門 調査・実験から実践まで 東京大学出版会
鎌原雅彦・大野木裕明・宮下一博・中沢潤(編著)(1998). 心理学マニュアル 質問紙法 北大路書房
村上宣寛 (2006). 心理尺度のつくり方 北大路書房
鈴木淳子 (2016). 質問紙デザインの技法 [第2版] ナカニシヤ出版
村田光二・山田一成・佐久間勲(編著) (2007). 社会心理学研究法 福村出版
山田一成 (2010). 聞き方の技術:リサーチのための調査表作成ガイド 日本経済新聞出版社
成績評価方法/Evaluation 毎回の課題、最終回のグループ発表、個人レポートで評価します。
履修条件/Conditions 調査データの分析には、心理統計の知識が不可欠です。「心理・教育の統計学」、「心理・教育のデータ解析」を先行・並行して履修してください。また、多変量解析などの分析手法の詳細については「心理計量学講義I」で触れますので、履修することをお勧めします。
その他の注意/Remarks 時間外のグループワークが必須となります。また、履修取り下げ制度は採用しないため、すべての授業に必ず出席し、課題を遂行することを前提として履修してください。隔週(4コース共通)
「心理行動科学実験演習3」との重複履修可。