学部
| 生涯教育開発コース
| 選必Ⅱ2単位
| 秋学期火3
| 担当教員
| 江頭
| EGASHIRA 科目名
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| 教育社会史演習Ⅱ
| Seminar on history of education Ⅱ 対象学年
| 3年以上
| 他学部受講
| 不可
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| 時間割コード
| 0223413
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| 概要/Outline
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本授業では、主に18~19世紀のヨーロッパの子どもたちに焦点を当てます。アリエスによっても明らかにされていますが、当時のヨーロッパでは、子どもが1人の人格をもった人間であるという認識が次第に形成されていきました。しかしその一方で、子どもは大人によって自由に形成することができると共に、厳しく処罰されなければならない存在であるという認識もまだ強く見られました。そうした相異なった認識を反映して、子どもの保護や救済に向けた政策が現れるようになった一方で、保護や救済とは程遠い処遇もまた見られました。本授業では、こうした当時の子どもに対する認識や処遇のせめぎ合いを検討することで、現在の私たちの子ども観について再検討したいと考えています。 | 具体的には、まずは子どもたちが直面した困難として、産業革命期に安価な労働者として酷使された児童労働の問題や、歴史の陰に隠れがちな捨子や孤児の問題について検討します。2007年に熊本市でいわゆる「赤ちゃんポスト」が設置され、様々な議論を呼びながらも今日に至っていますが、その原型となるものは中世のイタリアに遡るとされます。そのため、今日的な「赤ちゃんポスト」の問題について考えるうえでも、ヨーロッパの歴史に目を向けることは大きな意味を持ちます。 続いて子どもの教育上の課題として、子どもの発達への意図的な介入である早期教育の問題や、「原罪」の考え方にも裏打ちされた子どもへの体罰について検討します。その際に、究極的なまでの規律をもって子どもの発達への介入を行なった医師シュレーバーによる教育についても取り上げます。
| 到達目標/Objectives
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18~19世紀の子どもに対する認識や処遇のせめぎ合いを検討することを通して、現在の私たちの子ども観について再検討を加えることを到達目標とします。
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| 授業の内容/Contents
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毎回報告者を決め、報告者による文献の要約ならびにそこから導き出される論点を基にしながら、受講者全員(あるいはグループ単位)で自由に議論をしていきます。なお、検討する文献は日本語の文献とします。 | 01.オリエンテーション 02.子ども観について① 03.子ども観について② 04.児童労働の中の子どもたち① 05.児童労働の中の子どもたち② 06.児童労働の中の子どもたち③ 07.捨てられた子どもたち① 08.捨てられた子どもたち② 09.捨てられた子どもたち③ 10.発達への介入と早期教育① 11.発達への介入と早期教育② 12.発達への介入と早期教育③ 13.子どもたちへの体罰① 14.子どもたちへの体罰② 15.授業のまとめ
| 教科書/Textbook
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検討する文献を担当教員の方で準備します。
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| 参考書・参考資料/References
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授業の中で適宜紹介します。
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| 成績評価方法/Evaluation
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報告の内容(30%)、毎回の討論への参加状況(50%)、小レポート(20%)で評価します。
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| 履修条件/Conditions
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特にありません。
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| その他の注意/Remarks
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特にありません。
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