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学部 必修2単位 後期火3,4
担当教員 土屋(非)
科目名 心理行動科学実験演習3 〔検査・測定法〕
対象学年 2年 他学部受講 不可
時間割コード 0222322
概要 幼児~高齢者までの心理検査法の実施と結果についてのアセスメントを体験することにより、心理検査法の習得と方法論についての学習を目的とする
到達目標 様々な心理検査法の方法論とその背景を理解する。自らも心理検査を実施し、その検査結果を分析してレポートとしてまとめる。個々の心理検査についての学習にとどまらず、教育・臨床場面等における心理検査の活用の実際とその意義について理解する。
授業の内容 ・2コマ連続の授業のため、後半にグループディスカッションの時間を設け、客観的な視点で物事を捉えてそれを他者に伝える機会を作り、学習のより深い理解を得られるように設定する。
・グループディスカッションでは、扱う心理検査によって人数やメンバーを変えて変化を与える。
・実際に自らが心理検査を受けたり、他者に心理検査を実施したりして、より体験的に理解できるようにする。
・実際の臨床場面での心理検査の活用と意義をイメージしやすいように、仮想事例を紹介する。
1 心理アセスメントの基礎理論Ⅰ
様々な心理検査法とその背景となる理論、臨床的活用の実際を学習する2 心理アセスメントの基礎理論Ⅱ
心理アセスメントを実際に体験して理解を深める。人格検査(YG性格検査)の実施。*小レポート提出
3 乳幼児期のアセスメント
発達検査と臨床的活用の実際について理解を深める(遠城寺式乳幼児分析的発達検査
法、新版K式発達検査)
4 児童期のアセスメント
知能検査と臨床的活用の実際について理解を深める(田中ビネー知能検査V、WISC-
Ⅳ、描画法など)
5 思春期~成人のアセスメント
  テストバッテリーの組み方と解釈について、仮想事例をもとに理解を深める(SCTとWAIS-Ⅲなど)
6 高齢者のアセスメント
  神経心理学検査と臨床的活用の実際について理解を深める(MMSE、CDT)
7 知能検査の実施とアセスメントⅠ
 WISC-Ⅳの使用法の学習、結果の出し方、解釈の仕方を学習する
8 知能検査の実施とアセスメントⅡ
 WAIS-Ⅲの使用法の学習、結果の出し方、解釈の仕方を学習する
9 知能検査の実施とアセスメントⅢ
グループごとにロールプレイを行い、WISC-ⅣあるいはWAIS-Ⅲの実施を体験する
10知能検査の実施とアセスメントⅣ
 対象年齢層に対して、WISC-ⅣあるいはWAIS-Ⅲ を実施し、検査結果をまとめる
 *小レポート作成
11 臨床場面での応用Ⅰ
 発達障がいの支援と検査(対子ども)、仮想事例をもとに、検査を発達支援のために活
用する実際について学習する
12 臨床場面での応用Ⅱ
 発達障がいの支援と検査(対大人)、仮想事例をもとに、検査を職場支援のために活用する実際について学習する
13 臨床場面での応用Ⅲ
 職場メンタルヘルス支援、うつ病の早期発見、治療における心理検査の実際について学習する(CES-Dなど)
14 心理検査と臨床についてのディスカッション
 授業で学習した心理検査、実際的活用の理解をもとに、グループごとに現代社会の問題(発達障がい 、認知症、うつ病など)と関連させ、心理検査の活用やその意義についてテーマを決めて議論する
教科書 心理検査の用具とマニュアルは授業時間に貸与する。その他の資料は適宜プリントで配布する。
参考書・参考資料 『心理テスト法入門―基礎知識と技法習得のために』 松原達哉著 日本文化科学社
『臨床心理アセスメントの基礎』沼初枝 著 ナカニシヤ出版
『WISC-Ⅳの臨床的利用と解釈』アウレリオ・プリフィテラ他、編/上野一彦 監訳/上野一彦,バーンズ亀山静子 訳 日本文化科学社
『軽度発達障害の心理アセスメント―WISC‐Ⅲの上手な利用と事例』上野一彦,服部美佳子,海津亜希子編 日本文化科学社
『シナリオで学ぶ医療現場の臨床心理検査』津川律子、篠竹利和 著、誠信書房
『高次脳機能検査の解釈過程-知能、感覚-運動、空間、言語、学力、遂行、記憶、注意』C.J.ゴールデン他 著、櫻井正人 訳 協同医書出版社
成績評価方法 授業(40%)とレポート(60%)。心理検査の体験を重視する授業であるため、授業(40%)には出席数と毎回のコメントカード、2回の小レポートを含む。レポート(60%)は最終レポートの成績とする。
履修条件
その他の注意 隔週(5コース共通)授業時間内に心理検査を実施するため遅刻・欠席をしないこと