院・教
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| 2単位
| 後期水6
| 担当教員
| 中井俊樹(高等教育研究センター)
| 科目名
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| 高専人科目名
| 高等教育内容論 -学士課程教育論-
| EdD科目名
| 高等教育内容論 -学士課程教育論-
| 概要
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これまで教育学者たちは、どのような条件において大学生の学習や発達が促進されるのかについて実証的研究を積み重ね、教育成果に影響を与えるであろう教員の働きかけや組織的支援を明らかにしてきました。この授業では、これらの研究成果や実践事例をもとに、学生が大学でより学び発達するための条件を理解し、現場の教育的課題を解決する力を身につけることを目指します。
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| 到達目標
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この授業が終了したときに、受講者のみなさんが以下のような知識や能力を身につけることを目標にします。 | ・現代の日本の大学生の特徴を理解し、自分の言葉でまとめられるようになる ・大学生の学習・発達とその要因を説明するさまざまな理論の特徴を理解し、それぞれの違いを説明できるようになる ・学士課程教育のおける論点と課題を理解し、今後の課題解決に関する自分なりの考えを説明できるようになる ・大学生の発達を促進する優れた実践事例を分析し、どの点が優れているのか、また他大学への適用可能性を説明できるようになる ・大学教育に関する多様な考え方や経験で培った事例を尊重し、共に教え学びあう雰囲気に貢献する
| 授業の内容
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第1回 オリエンテーション | - 自己紹介 - この授業に関する説明 - 最近の学生の不思議 - 学生時代にどのような力が身についたか - シラバスの内容の確定 - 文献講読の担当決め 第2回 大学生像の変遷 - アメリカの大学生像の変遷 - 日本の大学生像の変遷 - 現代の大学生の特徴 第3回 現代の大学生の実態 - 大学生の実態を把握するデータ - 文部科学省各種統計情報 - The Chronicle of Higher Educationの統計情報 第4回 大学生の発達理論 - アメリカの大学生の発達理論の類型 - チッカリングの7つのベクトル - ペリーの発達理論 - ティントの理論 - その他のアメリカの大学生の発達理論 - 理論を実践にどのように適用するか 第5回 大学生の発達理論・教育成果に影響を与える要因 - 教育成果とその説明要因に関する実証研究 - 大学の教育目標の特徴 - 大学のカリキュラムの特徴 - 教授法と教育効果との関係 授業に関する中間フィードバック 第6回 現代の大学生の特徴 課題1 発表およびレポート締切 第7回 カリキュラム編成の構成要素と原理 - 経験主義と系統主義 - 工学的アプローチと羅生門的アプローチ - スコープとシークエンス - カリキュラムの分化と統合 第8回 ケースで学ぶ大学教育1 - ケースで学ぶ大学教育のリーダーシップ1 第9回 ケースで学ぶ大学教育2 - ケースで学ぶ大学教育のリーダーシップ2 第10回 学士課程教育改革に関する歴史と近年の議論 - 学士課程教育に関する政策動向 - 個別大学における先進的事例 - 学士課程教育に関する論点 - 大学教育のグローバル化 - 大学教育のユニバーサル化 - 学士力 第11回 学士課程教育改革の年表 課題2 発表およびレポート締切 第12回 学士課程教育における研究志向型教育 - 諸外国における研究志向型教育の動向 - 教育と研究の統一 - 研究成果の教育と研究過程の教育 - 学生の研究体験 第13回 優れた実践事例の分析1 - 実践事例の分析の最終発表 第14回 優れた実践事例の分析2 - 実践事例の分析の最終発表 課題3 発表およびレポート締切 第15回 授業のまとめ - 授業のまとめ - 授業に関するフィードバック
| 教科書
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本授業では特定の教科書は使用しません。 |
| 参考書・参考資料
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主要参考文献 | 橋本鉱市編(2010)『大学生-キャンパスの生態史』玉川大学出版部. 杉谷祐美子(2010)『大学の学び-教育内容と方法』玉川大学出版部. 日本能率協会(2011)『大学職員ナレッジ・スタンダード』 中井俊樹、上西浩司編『大学の教務Q&A』 玉川大学出版部. その他の参考文献 有本章編(2003)『大学のカリキュラム改革』玉川大学出版部. 有本章・羽田貴史・山野井敦徳(2005)『高等教育概論』ミネルヴァ書房. 池田輝政・戸田山和久・近田政博・中井俊樹(2001)『成長するティップス先生-授業デザインのための秘訣集』 玉川大学出版部. 上西浩司・中井俊樹・齋藤芳子(2009)「教務部門が求める教務担当職員像-教務部門事務責任者への全国調査結果」『大学行政管理学会誌』第12号, pp.179-186.絹川正吉・舘昭編(2004)『学士課程教育の改革』東信堂. 京都大学高等教育研究開発推進センター編(2003)『大学教育学』培風館. 武内清編(2003)『キャンパスライフの今』玉川大学出版部. 中井俊樹(2006)「クラス規模は授業にどのような影響を与えるのか」『名古屋高等教育研究』第6号,pp.5-19. 中井俊樹・齋藤芳子(2007)「アメリカの専門職団体が描く学生担当職員像─学生担当職のための優れた実践の原則」名古屋高等教育研究第7号, pp.169-185. 名古屋大学高等教育研究センター(2007)『名古屋大学新入生のためのスタディティップス』. 夏目達也・近田政博・中井俊樹・齋藤芳子(2010)『大学教員準備講座』玉川大学出版部. 日本高等教育学会編(2005)『学士学位プログラム』高等教育研究第8集、玉川大学出版部. 日本高等教育学会編(2008)『大学生論』高等教育研究第11集、玉川大学出版部. 溝上慎一編(2002)『大学生論-戦後大学生論の系譜をふまえて』ナカニシヤ出版. 溝上慎一(2004)『現代大学生論-ユニバーシティ・ブルーの風に揺れる』日本放送出版協会. 橋本鉱市編(2010)『大学生-キャンパスの生態史』玉川大学出版部. 速水敏彦(2006)『他人を見下す若者たち』講談社. 山内乾史(2004)『現代大学教育論』東信堂. P.サックス(後藤将之訳)(2000)『恐るべきお子さま大学生たち-崩壊するアメリカの大学』草思社. F.B.ニュートン・エンダー編(岡田臣・中川米造訳)(1986)『大学の学生指導-成長モデルの理論と実践』玉川大学出版部. Chickering, A. W., Reisser, L. (1993) Education and Identity, 2nd Ed., Jossey-Bass. Pascarella, E. T., Terenzini, P. T. (1991) How College Affects Students, San Francisco: Jossey-Bass.
| 成績評価方法
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授業への参加、文献の講読と紹介、3つの課題をもとに、授業の目標にどれほど到達しているのかという基準で成績評価を行ないます。最終の成績評価におけるそれぞれの配分は以下の通りです。 | 授業への参加 15 % 文献の講読と紹介 15 % 課題1:現代の大学生の特徴 発表 10 % レポート 10 % 課題2:学士課程教育の年表 発表 10 % レポート 10 % 課題3:実践事例の分析 発表 15 % レポート 15 % 合計 100 %
| 履修条件
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| その他の注意
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