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学部 心理社会行動コース 選必Ⅰ2単位 前期木1,2
担当教員 中谷
科目名 心理行動科学実験演習9[観察法]
対象学年 3年以上 他学部受講 不可
時間割コード 0214123
概要 われわれは日頃相手の表情を見たり、行動を解釈することによって、その人の心理状態を推測しており、ある意味では、人はみな日々の生活のなかで素朴な観察を行っているといえる。しかし心理学の研究方法である観察法は、単に目で見て判断するということ以上の、科学的研究としての方法論に基づいている。
 本授業では、観察法という研究方法の基本と、観察によるデータの収集および分析の方法について、受講者が実際に経験しながら学んでゆく。
到達目標 人間の行動・心理を観察によって測定するとはどういうことかという基本的な考え方を理解する。行動観察データの収集と分析、およびレポート作成を通して、観察法による研究の一端を体験的に学ぶ。
授業の内容 1
ガイダンス
授業概要・進行の説明、グループ作りおよび担当の割り振りを行う。
2
観察法の基礎(1)
心理学における観察法の基本的な考え方、技法について学ぶ。
3
観察法の展開
近年の心理学諸分野で注目されている技法であるエスノグラフィー法やグラウンディッド・セオリー法などの質的研究法や、質的・量的研究法を組み合わせたミックス法について学ぶ。
4
観察法実習(1)
学校教育(附属中学校または公立小学校)におけるフィールドワークを行う。対象となる児童・生徒に関わりながら、教育現場をエスノグラフィーとして観察する体験をする。
実習の実施時間は、協力校との調整の上で決定する。実習にかかる経費・交通費等は自費となる。実習に当たっては、教育活動にかかる保険に加入すること。
5
観察法実習(2)
学校教育(附属中学校または公立小学校)におけるフィールドワークを行う。対象となる児童・生徒に関わりながら、教育現場をエスノグラフィーとして観察する体験をする。 
実習の実施時間は、協力校との調整の上で決定する。実習にかかる経費・交通費等は自費となる。実習に当たっては、教育活動にかかる保険に加入すること。
6
観察法実習(3)
学校教育(附属中学校または公立小学校)における授業観察を行う。対象となる児童・生徒に関わりながら、授業場面での相互作用を観察する。 
実習の実施時間は、協力校との調整の上で決定する。実習にかかる経費・交通費等は自費となる。実習に当たっては、教育活動にかかる保険に加入すること。
7
まとめ
授業内容(理論・知識面と実習面)の振り返りと全体でのディスカッションを行う
教科書 指定しない。

参考書・参考資料 中澤潤・南博文・大野木裕明 編著 1997 心理学マニュアル 観察法 北大路書房
秋田喜代美・藤江康彦・能智正博編 2007 はじめての質的研究法 教育・学習編 東京図書
 そのほか必要な資料については、適宜授業時に配布する。参考書・参考文献についても授業内で紹介する。
成績評価方法 授業への関与度(50%)および最終レポート(50%)
履修条件 ・心理学の教養レベル以上の知識を有すること
・学校教育の心理学的な理解に高い関心をもっていること
・実習やデータ分析、検討に多くの労力を投資する意欲があること
その他の注意 開講週は基本的に第2、第4週とするが、授業の構成および進行により変更する場合がある。また、学校現場への観察実習を行うため、開講時間以外にも時間が必要になる場合がある。なお実習にかかる交通費等の諸経費は自費負担となる