学部
| 学校教育情報コース
| 選必2単位
| 後期水1
| 担当教員
| 的場
| 科目名
| 教育方法学講義Ⅱ-授業研究と授業分析
| 対象学年
| 2年以上
| 他学部受講
| 可
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| 時間割コード
| 0213211
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| 概要
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授業研究と授業分析の定義、歴史、主な研究動向、現代におけるLesson studyの動向と特徴、授業分析の理論と手順について講義します。 |
| 到達目標
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本講義を通して、受講生は、次の目標に到達する。1)授業分析と授業研究に関する基礎知識の基礎理論を理解する。2)授業研究の世界的動向について理解する。3)授業分析の手順について理解する。4)授業分析の教育学研究の方法しての可能性について関心をもつ。 |
| 授業の内容
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1 | 授業研究と授業分析 各種教育学事典に執筆された授業研究と授業分析の定義をし、教育学および教育実践との関係を解明する。そして、授業研究の現状と課題を示す。 1)授業研究と授業分析の定義、 2)教育学と教育実践と授業研究の関係、 3)現代社会(学校だけでなく学びの場所)と授業研究(学びの共同体)、 4)授業分析と授業研究の課題 2 授業研究のはじまり 明治・大正時代の授業研究への旅 1)教授批評会のはじまりの探求 2)具体的な授業批評会の進め方 3 授業研究のはじまりと展開 明治・大正時代の授業研究への旅 3)大正時代の授業研究の多様性 4 授業分析の誕生と授業研究(1) -戦後の授業研究の展開と授業分析を推進した人々- 1)戦後の授業研究の展開 2)名古屋大学の授業分析 5 授業分析の誕生と授業研究(2) -戦後の授業研究の展開と授業分析を推進した人々- 3)北海道大学の授業研究 4)東京大学の教授学研究 5)教育工学的授業研究 6)学習集団形成と授業研究 7)まとめ 6 lesson studyの普及(1) アメリカにおけるlesson studyの普及過程と代表的フループの特徴を把握する。 1)日本の授業研究がアメリカで受容される過程 2)Lewisの方法 3)Fernandezの方法 4)Stiglerの方法 7 lesson studyの普及(2) 5)日本の授業研究への示唆 8 世界に広がる授業研究(1) 1)アジアの授業研究 香港の授業研究、中国の授業研究、韓国の授業研究 2)東南アジアの授業研究 シンガポールの授業研究、インドネシアの授業研究 9 世界に広がる授業研究(2) 3)中東の授業研究 イランの授業研究 4)ヨーロッパの授業研究 ドイツの授業研究、イギリスの授業研究 5)日本の授業研究への示唆 10 授業分析の手順(1) 重松鷹泰の授業分析に関する論文をもとに授業分析の手順を理解する。具体的手順とその背後にある理論的問題を解明する。 1)分析手順 2)授業の観察と記録の方法 3)授業記録の作成 4)仮説形成法 5)分節わけと分節構造 11 授業分析の手順(2) 6)分析視点 7)分析視点による資料の整理と解釈 12 叙述形式の開発と授業分析 名古屋大学において開発されてきた中間項による発言の記述方法を明らかにする。1)授業諸要因の抽出方法、2)中間項の必要な理論的背景、3)中間項の記号と叙述形式、4)叙述形式と解釈、5)叙述形式と分析単位 13 日本の授業研究の問題と克服 日本の授業研究において追求される問題を明らかにする。 1)授業研究の全体構造とサイクル、 2)研究者と実践家の協動、 3)観察方法と資料の収集、 4)討議方法と授業改善 14 参加型授業研究の理論と方法 校内研修としての授業研究のサイクルを理解する。 1)授業研究のサイクルと参加型授業研究会 2)研究授業の協動的授業計画 4)抽出児童/生徒の意味 5)研究授業の観察と役割 6)全員で作成する授業記録 7)研究討議の方法と反省 15 授業研究の研究方法論 授業研究の方法論について整理し、そのアプローチを扱う。授業研究の方法論について整理し、そのアプローチを扱う。
| 教科書
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9月に指示します。 |
| 参考書・参考資料
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資料を授業の中で配布します。 |
| 成績評価方法
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レポートと期末試験の総合評価 | 評価の観点 〔関心・意欲〕自らの経験や思想と関わらせながら、意欲的に取り組む。 〔知識・理解〕文献を適切に読解することなどを通して,多様な知識を身につけ得るとともに,理解を深める。 〔分析・考察〕過去の実践事例を、幅広い視野や知識にもとづいて考察し、思考を深める。 〔発表・表現〕グループディスカッションでは、テーマに関わる自らの考えを,わかりやすく発表する。レポート・テストでは、事実と論理に基づいて記述する。 評定の方法 理解度と受講態度 20% 小レポート 30% 期末試験 50% 以上の割合で、総合的に判定する。 授業取り下げについては、本学部の規定による。
| 履修条件
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| その他の注意
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3回の小レポートが課される。締め切り後のレポートの受理はしないので、締め切り前に提出すること。
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