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学部 選必2単位 秋学期火4
担当教員 渡邉
Watanabe, Masako
科目名 カリキュラム学講義Ⅰ
Lecture on Curriculum Studies 1
対象学年 3年 以上 他学部受講 不可
時間割コード 0223010
概要/Outline 今日のカリキュラム学の基礎をなす主要な概念・視点を主に比較の視点から紹介した上で、具体的な研究事例をもとに、その内容と方法を詳解する。履修生の皆さんは、代表的な理論や研究を学び、カリキュラム学における主要なテーマは何か、歴史的にどのような変遷があったのか、研究はどこに向かっているのかが理解できること、それらを個人のテーマに結び付け応用できることが期待される。
This lecture aims at understanding major theories, concepts, and perspectives in curriculum studies. The lecture also aims at becoming students to familiar with seminal research and studies.
到達目標/Objectives 受講生が授業の終わりまでには、カリキュラム学の基本概念と研究方法を理解できること、内外の教育分析に応用できることを目的にする。具体的には、授業の最後の3回を個人レポートの発表の場とするので、ディスカッションを行いながら最終レポートの完成度を高められるようにして欲しい。分かりやすく効果的な発表ができること。指示された形式(エッセイ)で最終レポートが書けること。
Students are required to familiar with major concepts and theories to the extent that they can apply them for their own research.
授業の内容/Contents 第1回 オリエンテーション:カリキュラムを知識社会学から読み解く
第2回 カリキュラムの歴史(1)ヨーロッパのカリキュラム 
・ カリキュラムの起源と自由7科
・ 前近代と近代教育の境界(ルソー・コメニウス・ヘルバルト)
第3回 カリキュラムの歴史(2)近代のカリキュラムとアメリカモデルの出現
・ アメリカモデル(「実証科学性」「行動心理学」「構造主義」)
・ 近代から現代へ(「合理性」「実証科学性」「分析的方法」への懐疑)
第4回 カリキュラムの現代化 
・ 近代から現代へ
・ 現代カリキュラムの特徴(近代との比較から)
第5回 (各論)ポスト近・現代のカリキュラム 
・ ポスト近代社会の能力観
・ localとglobalの緊張:国家のアイデンティティーとしての知識教養とグローバル化経済に組み込まれた知識・技術(国際バカロレア・ユネスコ)
第6回 日本のカリキュラムの歴史(
・ 系統学習と新教育:その淵源と経緯
・ 戦後の教育改革とカリキュラム
第7回 (各論)学力問題・大学入試・メリトクラシー
・ 1958年以降の学習指導要領改訂から
・ 日本のカリキュラム変遷の特徴
第8回 (各論)大学入試・選抜の型とカリキュラム
・ 入試の様式によるカリキュラムの違い
・ 東アジア型・アメリカ型・ヨーロッパ型・国際標準型(IB)
第9回 (各論)歴史教育
・歴史教育の歴史に見るカリキュラム編成と社会
第10回 (各論)国語教育
・ 国語教育の意味と意義
・ リテラシーとは何か
第11回 (各論)日本のカリキュラムの特徴とは?—比較の視点からー
・ 教科外教育と隠れたカリキュラム
・ 教授法・カリキュラム構成
第12回 総括(各論) 21世紀のカリキュラム
・ 異文化教育・市民性教育・政治教育・環境問題とグローバル化
・ 学校知と学校の行方、「能力か、教養か」「経験知か体系知か」
第13回 レポート発表と討論
第14回 レポート発表と討論第15回 レポート発表と討
教科書/Textbook 授業のレジュメを配布する。
参考書・参考資料/References 授業時に各回で紹介する理論や研究のもとになる文献を紹介する。
成績評価方法/Evaluation リアクション・ペーパーと授業貢献(30%)とレポートの発表(30%)と最終レポート(40%)により評価する。欠席が6回になった時点でレポートは受けつけない。実習等で出席出来ない場合は事前にTAに連絡すること。総点60点以上を合格とします。

履修条件/Conditions 履修条件は要さない。
その他の注意/Remarks 最後のレポート発表は、パワーポイントを使って行うことを勧める。パワーポイントの作成方法について事前に学んでおくことが望ましい。