2021年10月

教育学部・教育発達科学研究科で学ぶみなさんへ

学部長・研究科長 松下晴彦

 新型コロナウイルス感染症とその対応への必要性が認識されてから、2年近くが経とうとしています。秋学期は、引き続き感染症に留意しながらの開始となりましたが、愛知県の緊急事態宣言の解除と厳重警戒宣言期間の終了を受け、本学では10月19日から活動方針を緩和しました。そこで、今期は、条件付きですが、授業の形態や課外活動、学外の研究活動への制約も少しだけ緩和されることとなります。

 この間、本学部・本研究科の学生のみなさんには、さまざまな制約と不便を強いることとなりました。教育環境整備や履修上の相談窓口など、改善に努めているところですが、他方、みなさんのなかには、授業準備や復習、レポート課題や卒論・学位論文を作成するための各種の準備や作業、課外活動、そして、コロナ禍でなければ本来、キャンパスを拠点にして実現していたはずの交流・コミュニケーション活動をめぐって、不安と混乱、困難を感じ、問題を抱えている人が多いと思います。本学部・本研究科では、個別もしくはグループ面談などによりみなさんの状況把握をし、善処していきます。

 ところで、本学部・本研究科で学ぶときの姿勢の3つのチェックポイントがあります。それは「人と話すこと」「本を読むこと」「身体を動かすこと」です。それぞれ比喩的な意味もありますが、まず、「人と話すこと」で、自分のアイデアを整理し他の人々との会話・対話から自分を変えていくことができます。「本を読むこと」の重要性はいうまでもありません。最後の「身体を動かすこと」は、大地に足をつけて深呼吸をするところから始まります。これが展開されて、人々との出逢い、一次資料の収集や調査研究となります。さらには異文化・異言語の世界の体験へと発展させてほしいところです。

 みなさんには、時折、これらの3つが自分に実現できているかどうかチェックをお願いします。どれかひとつでも欠けているときは先ずはご自分で対処してほしいのですが、それが自分ではどうにもならないと感じたり、それどころか、とてもそんな余裕はない、チェックどころではないという場合は、自分で抱え込まずにそれを声にかえて、私たち(クラス担任、コース長、教務課窓口、学生相談窓口、専攻長、学部長・研究科長等)にメッセージをお寄せください。

 本学部・本研究科では、コロナ禍という厳しい条件下ですが、みなさんの教育研究の環境整備に努めていきます。しかし、みなさんのご理解と協力も必要です。学びをとめることなく、ともにこの困難を乗り切っていきましょう!